POP UP STORE IN UMEDA HANKYU 本館10階 スーク 南パーク
「指がなければ月を指すわけには行かぬが、指と月を間違えては大変である。」
ジムの帰り道、川沿いから橙色の大きな月を見て鈴木大拙の言葉、さらに龍樹菩薩の「指月の譬え」を思い出しました。ふと思い出しただけで、そのあとどうこう思いに耽ることはなく、土曜日夜にゆういつ楽しみにしている「男はつらいよリマスター版」を夕餉をいただきながら笑い楽しみました。
寅さんのことば使いや立ち居振る舞いは決して上品ではありませんが、映画が終わると実はあんな気遣いや優しさがあったんだなあと寅さんの思いの真理に気付かされます。ここにも「指月の譬え」か。
やるなあ山田洋次さすがだなあと首を振りながら納得してニヤニヤ阿呆みたいな顔で酒を飲む。そんなのんきな僕は目標とする「生きることの芸術家」になれるのだろうか。
翌朝、猫はすでに「生きることの芸術家」だと確信しました。
急に寒くなるとお日様の無償の恵が心よりありがたく思います。
真夏の間はあんなに雲や夕立を待ち望んだのに人間は本に勝手な生き物ですね。
花無心にして蝶を招き蝶無心にして花を尋ぬ
花開く時蝶来たり蝶来る時花開く
吾もまた人を知らず人もまた吾を知らず
知らずして帝則に従う
良寛の好きな歌で、時々自然に対して傲慢になりそうな僕の心をコラッと戒めてくれます。
帝則とは、自然をつかさどる神様の定めた規則だと思います。
それは小さなアトリエのベランダでも毎日感じることができます。
忘れてはなりませんね。