「指がなければ月を指すわけには行かぬが、指と月を間違えては大変である。」
ジムの帰り道、川沿いから橙色の大きな月を見て鈴木大拙の言葉、さらに龍樹菩薩の「指月の譬え」を思い出しました。ふと思い出しただけで、そのあとどうこう思いに耽ることはなく、土曜日夜にゆういつ楽しみにしている「男はつらいよリマスター版」を夕餉をいただきながら笑い楽しみました。
寅さんのことば使いや立ち居振る舞いは決して上品ではありませんが、映画が終わると実はあんな気遣いや優しさがあったんだなあと寅さんの思いの真理に気付かされます。ここにも「指月の譬え」か。
やるなあ山田洋次さすがだなあと首を振りながら納得してニヤニヤ阿呆みたいな顔で酒を飲む。そんなのんきな僕は目標とする「生きることの芸術家」になれるのだろうか。
翌朝、猫はすでに「生きることの芸術家」だと確信しました。
1年ぶりに優しい友との神戸での再会。
この人もすでに「生きることの芸術家」だと確信し、目標としています。