近頃お修理の依頼を受けることが増えました。
それも作った自分も忘れているような10年以上前のマニュアルレイバーの服ばかり。
昨日依頼を受けたジャケットはパイレーツシリーズだから多分15年前ですね。
よく観察してみたらどの服もとても丁寧に扱われているのがわかります。
それは僕たちにとってはとても嬉しいことです。
安さや流行や、大企業の宣伝の誘惑にも負けずに捨てないで修理してまた長年着続けてくれることこそが僕らの服作りの希望だからです。
昔ロンドンのポートベローやカムデンのマーケットで半世紀以上前の服を参考商品として買い集めていた頃に気づきました。良い材料と技術で作られたものは時代を超えてもまた誰かの手に渡り、そして大事にされる。そんな服が作れたらと思ったのことを思い出しました。
またお客さんに大切なことを教えられました。
一部の人間だけがお金儲けをするための大量生産、大量消費はもうそろそろ止めにしていただきたい。
人も街も自然、地球もおかしくなってしまいそうで心配です。
インターネットの世界には無い宇宙の神秘的調和をいつも感じていたいと思います。